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自分をさらけ出すのが怖い。モラハラを疑うほど、夫と向き合うのが苦しかった理由【前編】

~WEBラジオ「フタリノコト」は、普段あまり聞けない夫婦やカップルの間のことをセキララにお話しする番組です。
100組、100通りの答えがある「フタリノコト」について、ゲストの方のリアルストーリーを深掘りすることで、世の中の正解じゃなく「ふたりのこたえ」を見つけるヒントになるような情報をお届けしていきたいと思っております。
パーソナリティは、フタリノ代表のしみぃでお送りします。


 

しみぃ: 今回のテーマは「本音でぶつかり合う怖さをどう乗り越えていくのか」でお送りします。カップルだったらとっくに別れているようなことも、夫婦になると乗り越えなければいけなかったり、他人なら流せることが夫婦だと流せないことってありますよね。そういったぶつかり合いを何度も重ねて、夫婦の関係を深めてこられたぱんさくさんをゲストにお招きしています。よろしくお願いいたします。

ぱんさくさん:よろしくお願いします。

しみぃ:  簡単に自己紹介をお願いします。

ぱんさくさん:現在、結婚12年目の37歳です。2人とも子どもが欲しかったのに、ずっと子どもができないことに悩んでいて、不妊治療や妊活をすすめていました。結婚10年目でやっと妊娠して無事出産し、現在は1歳の子どもを育てています。

人とのぶつかりあいを避けてきたのに…

しみぃ:  妊活や不妊治療など、たくさんのことを2人で乗り越えて来たと思いますが、今日はそういったお話を含めて色々とお伺いしていきますね。ぱんさくさんは、極力人とぶつかりたくない性格だったそうですが、交際当初のお2人の関係を聞かせてください。どちらから交際がスタートしたんですか?

ぱんさくさん:元々飲み会の場で初めて会って、向こうからアプローチがあり一緒に遊ぶようになったという感じです。ほんとにお恥ずかしい話なんですが、若い頃はちゃらんぽらんだったので他にも一緒に遊ぶ男の子がいたりして、そのことを許せない彼とぶつかっていました。それでも猛烈にアプローチしてくれて、その熱さに惹かれて交際が始まりました。

しみぃ:  なるほど、出会ってすぐに意気投合はしたけど、お2人は最初からぶつかる点が多かったというか、価値観の違いが目立っていたんですね。旦那さんはどんなタイプの人ですか?

ぱんさくさん:正義感が強くて物事の本質を見るような人です。思春期の時も家族とちゃんとぶつかってきたみたいで、コミュニケーション能力が高いですね。私は反抗期とかもなくて、のらりくらりと角が立たないようにゆるゆると生きてきたので、人種が違いすぎて(笑)

しみぃ:  ぱんさくさんがそれまで避けてきた人とのぶつかりあいを、相手は積極的にしてくるし、それを良しとしているわけですよね。意見を戦わせることを、一つのプロセスとして重視している。ぱんさくさんにとっては、人生で初めてこういうタイプの人に出会ったという感じですか?

ぱんさくさん:そうですね。自分ではのらりくらりしているつもりはなかったですが、彼に出会って自分の性格に気付かされました。

しみぃ:  お話を伺っていて、逆のパターンも結構あるなと思いました。男女逆だったり。相手がなかなか話し合いに応じてくれない、という相談もよく聞きます。ぱんさくさんの場合は、話し合いを避けている側だったということですね。

ぱんさくさん:まさにそうですね。逃げられないというか、捕まったって感じでした。

しみぃ:  それまで人とのぶつかりあいを避けて生きてきたぱんさくさんの目には、ストレートに自分の意見をぶつけてくる旦那さんがどんな風に映っていたんですか?

ぱんさくさん:付き合いたてのカップルって蜜月な関係が普通だと思うんですが、最初からものすごく喧嘩をしていました。彼じゃなかったら、生きてきた環境が違ったとしても、喧嘩にはならなかったかもしれません。付き合っていくうえで、お互いの思いや価値観を合わせていくのは当たり前だと彼は考えていました。それぞれで好きなように生きるなら付き合う必要ないじゃん、って。今なら言ってることが分かるんですけどね。

しみぃ:  旦那さんにとって喧嘩することは、意見を言い合うためには必要なことだと思っているけど、ぱんさくさんにとってはストレスだったんですね。

ぱんさくさん:そうですね、なんでこんなに熱く介入してくるんだろう?彼氏ってこんなものだったっけ?って思ってました。

しみぃ: : 例えばどういう介入がありましたか?

ぱんさくさん:彼の中には「一緒にいる時間を増やしたい」という想いがあったようですが、私は会える時に会えればいいって思っていました。私も若かったので…もう付き合っているんだから毎回あって話をしなくてもいいし、友達と遊ぶ時間も欲しいし。そんなに会いたい?って(笑)

しみぃ:  めっちゃドライだったんですね(笑)

これってモラハラ?夫婦のすれ違い

しみぃ:  ぱんさくさんには一時期、「この人はモラハラなんじゃないか」って思ったことがあるとお聞きしました。それってどういう時期だったんですか?

ぱんさくさん::決定的な出来事はないんですけど、喧嘩したときに「なんでこんなに言われなきゃいけないんだろう」って自由を制限されているような気がしちゃう時があったんです。そんな時にモラハラのチェック項目を見てみたら、これも当てはまるあれも当てはまる…もしかしてモラ?って思ってしまいました。
それで一度、彼に「それってモラじゃない?」って投げかけてみたこともあるんですよ。

しみぃ:  直接言ったんですね。

ぱんさくさん:そしたら、「相手を想ってやってるのに、そんなこと言われるなんてすごく悲しいよ。何で分かってくれないんだよ。」って、とりあえず今は話さないみたいな感じで喧嘩になりました。ほとぼりが冷めてから、冷静に話し合ったりとかしましたね。

しみぃ:  ぱんさくさんの今までの人生で、人から影響を受けたり、こうしてほしいっていう要望を受け入れたりしてこなかったから、どんどん立ち入られることに対してモラなんじゃないかと思ってしまったんですね。

ぱんさくさん:そうですね。

しみぃ:  ご主人としては、より良い2人の関係を作るために歩み寄りたいという気持ちがあったものの、ぱんさくさんには気持ちの部分が伝わらず、表面的な言葉だけが気持ちを圧迫していたのかもしれませんね。

ぱんさくさん:私は本質をとらえるのが苦手なので、すぐ言葉尻を拾って「こんなこと言われた。あんなことも言われた。ムカつく!」っていう風になりがちなんです。でも、夫と一緒にいるうちに、そうじゃないよっていうところを学んでいきますね。

言いたいことを溜め込む自分から卒業

しみぃ:  モラではなく、2人の今後のことを考えて話してくれているんだなっていうのは、どういうタイミングで気付けたんですか?

ぱんさくさん:表面的な言葉は違ったとしても、彼の中では言っていることは毎回同じなんですよね。何度も喧嘩して、何度も同じことを言われて、最初は聞いている風を装っていました。何度も話している中で、だんだんと耳に入っていって、頭で理解していくようになりました。本当はもう言いたくないと思うんですよ、エネルギー使うし。でも、もう他人じゃなくて大事に思っている人だからこそ言ってるんだってことを、何度も伝えてもらう中で気付けた感じです。

しみぃ:  大人になって、自分のことを想って言ってくれる人ってまあ出会えないですよね。ご主人が何度も繰り返してぱんさくさんに伝えたかったことって、何だったんですか?

ぱんさくさん:本音を言えというか、何でも言えってことです。私は人とぶつかりたくないので、もう喧嘩している状態だったとしても、思っていることを溜め込んでしまうところがあります。そもそも、何を言ったらいいか分からないというのもあります。自分が心の奥底に何を抱えているのかが、自分でも分からないんですよね。

しみぃ:  自分のことって自分が一番分からなかったりしますからね。言語化に慣れてきているご主人と、今までそういったことを避けてきたぱんさくさんだと、そこが違いますよね。それでも本音を教えてほしいと諦めずに問いかけ続けてくれたことで、この人になら言っていいんだとか、自分のために言ってくれているんだってことに気付けたんですね。

ぱんさくさん:そういうことです。

しみぃ:  これまで、2人で話し合いたいのに相手が話のテーブルについてくれない、という話はよく聞いてきました。今のお話を伺っていると、諦めずに問いかけ続けるって結構大事なことなのかもしれませんね。

ぱんさくさん:そうですね、私が逆の立場だったら、すごくエネルギーを使うし絶対やらないんですけどね、面倒くさいし(笑)

しみぃ:  精神をすり減らしながら喧嘩してぶつかっていた当時と比べて、今はどう変化していますか?

ぱんさくさん:夫が本音を求めてるんだってことを私が理解したことと、溜め込んで一気に言わずに思ったときにそのまま伝えるように心がけています。お恥ずかしいんですが、弟子かなっていうくらい訓練されてきました(笑)

しみぃ:  いやでも、めちゃくちゃ分かりますね。このお話に共感される方が、旦那さんの立場としても、ぱんさくさんの立場としても、どちらもたくさんいると思います!

それでは前半はここまでとさせていただいて、後半ではぱんさくさんご自身の変化や、今振り返ってどう感じているかなど、より詳しくお伺いしたいと思います。

フタリノコトでは、ご夫婦の人生の転機や課題を乗り越えたストーリーをお話ししてくださるゲストの方を募集しています。

  • ずっと悩んでいたことに、解決の兆しが見えた気がする
  • 過去の自分に、今ならこんな言葉をかけたい
  • あの経験があるから、今のふたりがある

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<連絡先:担当 清水>

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