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【体験談】HSP・音過敏症のパートナーと一緒に暮らすうえでの工夫・接し方まとめ

HSPのパートナーと暮らす女性から、こんな相談が届きました。

結婚2年目、現在妊娠中の29歳です。
私の夫はHSPで極度の音過敏症です。食器洗う音、はみがき、ドライヤーなど、日常生活音に敏感でその度にイライラするようで、私も細心の注意を払って生活をしています。
毎日仕事で周囲に気をつかい、電源が切れたように帰ってくるのですが、疲れが溜まるとその分音に対しての過敏が増すようで、私の生活音が嫌でイヤホンをしたり、扉を閉められたりして辛いです。

それ以外は優しく家事も空気を読んでしてくれるのでありがたいのですが、気をつかう毎日がしんどいです。
子供が生まれたらどうなるのだろう、と今後の生活が不安でなりません。

(中略)

夫とはこれからも一緒にいたいと思っています。
HSPの特性をお持ちの方や、身近にHSPの方がおられる方、その他ご理解いただける方がいらっしゃいましたら、共に生活する上で私にできることを教えてください。
よろしくお願いします。(https://futa-rino.com/posts/34

これに対し、同じ悩みを抱える方々やHSP当事者の方々が様々な経験談とアドバイスを寄せてくださり、とても勉強になったのでトピックをまとめてご紹介したいと思います。

すぐに取り入れられる工夫もたくさんありますので、身近に悩んでおられる方がいらっしゃったらぜひこの記事をシェアいただけると嬉しいです。

※HSPとは:Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略で、生まれつき感受性が強くて人一倍敏感な気質のある人の事です。病気などではなく、生まれつきの「性質」で約5人に1人が当てはまるといわれています。繊細さん・敏感さんとも呼ばれ、人の感情の動きに振り回されたり、音・光・ニオイ・肌触り等に敏感に反応したりするため、疲れやすくストレスを抱えやすい傾向があります。

HSPと一括りにせず、特徴を把握しよう

一言でHSPと言っても人それぞれ苦手なものや敏感に反応してしまうものが異なります。
どんな特徴があるのか知らないと、必要以上に相手の反応に驚いたり傷ついたりして自分自身がストレスを抱えてしまうので、まずは相手を知ることから。

つらい音の種類や感じ方、どんなふうにすると落ち着くのかなど、その人の特徴を知っておくことが大切です。

参考までにHSP当事者さんから寄せられたお声の一部をご紹介します。

HSPあるある①こんな音が苦手

  • 食器がカチャカチャいう音
  • 耳元で何か言われた時の声
  • 紙をめくる音
  • ペンをカチカチする音
  • 子どもの甲高い声
  • ガスの点火音
  • ドライヤーの音
  • 扉を閉める音
  • 赤ちゃんの泣き声
  • 遠くから聞こえる救急車の音
  • 換気扇の音
  • テレビの音
  • 人の話し声
  • 歯磨きの音

などなど、苦手な音の種類も本当に様々です。
まずは生活の中でどんな音にストレスを感じているのかを聞いて、知ることから始めましょう!

HSPあるある②感情に敏感

また、音と同じくらい気になるという声が集まったのが、「人の感情」。

  • 相手がどう思うか気になりすぎて、自分の気持ちをうまく伝えられない
  • 人から言われたことがずっと気になる
  • 被害妄想に陥りやすい
  • 無意識相手の顔や雰囲気でなんとなく機嫌を読んで疲れてしまう
  • 言っても理解されないと思ってしまって、言えない

などなど、対人関係でもストレスを抱えやすいのが特徴。
「こういう音が苦手」「これはしてほしくない」など、希望があっても言えない方が多いので、「どういう時に辛い?」「これは気にならない?」など、こちらから確認をするコミュニケーションを心がけることも一つのポイントです。

これらを踏まえて、家族、夫や妻、彼氏や彼女の立場でどんなサポートや配慮ができるか、皆さんから集まったアイデアを紹介させていただきます。

繊細さんと暮らす上での配慮・まわりの人ができること

1.音対策

まず第一に、パートナーが苦手な音をできるだけ立てないで済むために、無理なくできることを取り入れましょう!
例えば、こんな方法があります。

  • 日常的にカフェに流れているような落ち着くBGMを流しておくことで、些細な生活音が気にならないようにする(ゆったりめの洋楽やクラシックがおすすめ)
  • ノイズキャンセリング機能つきのイヤホンを使ってもらう
  • 食器をガラスや陶器ではなく、プラ製・シリコン製のものに
  • 掃除機→モップに
  • 乾燥機を回す時は洗面所の扉を閉める

2.声かけのコミュニケーション

パートナーが苦手な音が立ちそうなときは、事前に一声かけるというのも一つの方法です。
例えば、掃除機や食器洗いをする前に「これからやるよ!」と声をかけるなど。
相手は心づもりをして場合によっては場を離れることもできるので、余計なストレスが最小限ですみます。

また逆に、HSPの側の人も自室に篭る前に「ちょっと今しんどいから部屋で休むね」と声を掛けるだけでも、相手は安心して待つことができます。
些細なことかもしれませんが、その一言が相手への思いやりです。

3.ひとりの時間を大切にする

そして3つめは、HSPの方のためにも自分自身のためにも、一人の時間を確保するということです。

HSPの方は日常生活の中で気苦労が多い分、何も考えない無の時間や自分だけの邪魔されない時間を必要とします。
そのため、あえて干渉せず、そっとしておく時間をつくることも大切。

あなた自身もパートナーに気を遣ってばかりでなく、自分のコンディションを整える時間が必要です。

互いに無理をせず、話し合いを

HSPはその人が持つ性質なので、これから先もうまく付き合っていく必要があります。

あくまでここに出てきたのは一般的な例。
何に苦痛を感じるのか、それに対してどうしたら苦に感じなくなるのか、ふたりで話し合って擦り合わせていくことが大切です。

気を遣いすぎて苦しくなることも、どうすれば良いかわからなくて辛いことも、正直に伝えた上で、お互いに心地よく生活できるような歩み寄りを一緒に考えていけると良いですね!

HSP当事者さんのコメントを紹介!

こんにちは。個人差があるとは思いますが、自分がHSPのため一意見としてコメントさせていただきます。
毎日の旦那さんとの関わり、とても大変だと思います。HSPは日常生活で気苦労が多い分、何も考えない無の時間、自分だけの邪魔されない休憩時間が人より多く必要です。
旦那さんがくたくたで帰ってきて、Sさんに当たりたくなくてもつい本音や苛立ちが出てしまうことかと思います。
HSPだとご本人が気が付いているのであれば、ご自分で何が最も安らげる環境かを知っていると思うので、帰宅してコミュニケーションをとりたい部分もあると思いますが、気持ちよくおかえりなさいと告げた後はこちらから干渉せずそっとしてあげてください。
妻として1番の理解者になってあげたい、旦那の為にできることをしてあげたいと思う気持ちもわかります。しかし、今はSさんの心身も大切にしなければいけない時期です。
何かしちゃったかな?どうしたらいいだろう?と悩み、不安になることは当然だと思いますが、HSPにもムラがあるので、今の旦那さんの状態を完全に理解し察することは難しいと割り切り、旦那さんの調子が優れない時には思い切ってSさんも1人の時間に没頭したり、やるべきことに集中したりすると言った気にしすぎない工夫が必要だ思います。
家の外で毎日頑張る旦那さんにとって、唯一ほっとできるのが自宅です。そこでSさんが一人で旦那さんとの関わり方について悩みを抱えて、耐えきれなくなってしまうと、旦那さんもより辛い思いをすると思います。
また、是非Sさん自身が、ポジティブでいよう、考えすぎず寛容に受け入れてあげようということを心がけてみて下さい。
これからも応援してます!(りん)

私自身、HSPかなと感じている者です。パートナーと同居はしておらず家族と同居しているため同じような状況ではないものの、コメントさせていただきます。
まず、HSPであることを突っぱねず、理解して共に過ごしていきたいと思われているSさんはとても素敵な方なのだろうな…と感じました。そして、旦那様も素敵な方なのだろうと。
イヤホンをしたり別室に移る際などに、「音が辛いからちょっと休むね。」など一声かけてもらうといった合図をしてもらうのはどうでしょうか?そのようにすると、Sさんの心の負担も少し減るかも?と思いました。
「私にできること」を考えるのはとても素敵なことですが、Sさんもしんどくならないためには「辛い時はこうやって伝えてくれると嬉しい」というSさんにとっても優しい環境を考えることも大切だと思います。(のんのゆきの/20代・交際中)

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